CARPE DIEM
私は、ロザリウムに集う生徒達に、誕生月に手作りの小菓子と、ラテン語の名句をカードにカリグラフィーで書いて差し上げています。私が書いてさしあげる名句は、丁度日本の四字熟語のように、諺や喩、戒めとして、ラテン語そのままに現在も使われる言葉です。
数年前、一念発起して、本格的にクラッシックラテン語に挑戦しました。初回、先生に「アエネーイス」を原書で読みたい!」と宣言して、苦笑されました。
やはり、というか、もちろんその願いは頓挫しています。
ブログもままならない忙しさとスローテンポの私ですから、フランス語も完璧にしなくてはと言いつつ**十年。まして、さらに活用が難しいラテン語は、最初から、子供達に『途中でやめるに一万円!』といいカモになっていましたが・・・。
西洋文化を伝える者として、古代ギリシャ・古代ーローマを知っていることは当然のことです。欧米の子女教育の中でも、ラテン語・ギリシャ語の授業は、ハイソサエティであればあるほど時間数が多く、そこで習うのは、単なる語学ではなくて、西洋文化のルーツ、古代ギリシャ・古代ローマについての教養です。
現代の教育制度の中では、日本人が、こうした【古典文化】と接する機会はほとんどありません。
古代ギリシャ・古代ローマはもちろんですが、自分達のアイデンティティーである日本の古典ですら、まともに学ぶ機会がなくなってきているのは、哀しいことです。
古典は、つまり【クラッシック】です。これが日本語に訳されるとき、【古典】という字を宛てました。
日本語で【古典】と書くと、【古】の字から、なんとなく古いもの、辛気臭いもの・・・のような印象を与えてしまい、若い時代には、ツイ敬遠しがちです。デモ、本来【クラッシック】という言葉に『古い』という意味は全く存在しません。
【クラッシック】とは、古代ギリシャ:クラッシック期のことを指し、『最高のもの』という意味で使われた言葉です。つまり、時代・人種・アイデンティティーが変わっても、変わらない価値を持つものということ。
人類は、【古典】を知ることで、人生の生き方を学んできたのです。
ですから、西洋社会のトップを育成する学校では、ギリシャ語ラテン語を学び、文化を学び、そして、ラテン語の名句をそのまま使うのです。
『CARPE DIEM』
これは、そんな名句の中でも、最もよく使われる言葉です。
『カルペー・ディーエム』
『今日という一日を、摘み取れ!』・・・つまり、「一日一日を一生懸命生きなさい」ということです。
「良く生き、良く死ぬ」・・・この世で、どう生きてどう死ぬかが大問題だった古代ギリシャの言葉。
解っているけれど・・・つい、手抜きの一日もあります。
今日は、インストラクターが我が家にいらしてくださり、友人とピラティスに励みました。
「一日一日の積み重ねが大事よ!」と、呼吸法をしっかりしっかりといわれつつ、1時間。
いつも終わると体が軽くなってとってもすがすがしい気分です。・・・ということで、ピラティスの後は、毎回気分良くケーキとお茶のみが始まって・・・ピラティスで引き締まったはずの体型がァ・・・・。
アア、『CARPE DIEM』のはずだったのに!!
人生には、色々な【時】があります。
どんな時も、私は、自分に正直に、そして美しい人生であるように・・・と願いつつ!?
『CARPE DIEM』です。